半年に一回くらい空を飛ぶ夢を見る。
昨夜のは住宅街の砂利道みたいな所で、失敗して落ちたら痛いだろと心配しながら地面を蹴ると、上手く身体が宙に浮いて暫くの間家の上を漂っていられた。
飛んでいる間は両手を広げてばたばた動かしているので結構疲れる。
でも風があるとすうっと身体を持ち上げてくれるので、そんな時は飛び乍ら腕を休める事も出来るのだ。
鳥とすれ違う事もある。どの鳥もすれ違う瞬間、もの凄く驚いた顔をする。
海で、息を吸いに海面に顔を出したウミガメがボードに腹這いになっている僕と目が合うと吃驚する顔に似ている。
飛び上がったら今度は着地が心配なので草が生えている場所を探す。
しかし住宅街に野原は無いので河原の土手か公園になる。
昨夜は草が生えた土手の緩い斜面に降りた。
降りると夜になっていて、遠くで花火が上がっていた。
夏の夢なのだ。