後の祭り

日が暮れた駅前に沢山の人が集まっていて、
そのうち鐘や太鼓の音がして2台のだんじりが現れた。
近くのビルの踊り場には子供を連れた司会のおばさんが居て、
興奮した声で「只今より勇壮なだんじり練り回しでございまーす」とアナウンス。
すると今度はだんじりの上に乗った人がマイクを取り出してご挨拶。
次にもう一台のだんじりに乗った人もマイクを出してご挨拶。
その光景たるや地方のJCのイベントの如し。
あるいはファミレスでバイトのウェイトレスの紹介を聞くの如し(見たことないけど)。
そして、漸く始まった勇壮なはずのだんじり練り回しは安全重視の超低速走行ときたもんだ。
その分だんじりの細部までじっくり観察することが出来たが、
これがなかなか手の込んだ細工を施した本格的な作りのようで、材料も良質な木材のように見えた。
ふむふむハードは充実しているな、って感じ。
問題はソフトの方だなあ、って感じ・・・いや考えるのやめよう。
だんじりに乗ってる人や、その周りで騒いでいる子供達も楽しそうだし、
これはこれでアリなんじゃないか?
そうそう、もう昭和じゃないんだしな、
こう云うのが地域にあるだけでも良いことじゃないかな。
とか思いながら涼しくなった風に吹かれて帰ることにした。
月がきれいだった。